kisakishoesの日記

注文靴と靴教室 キサキシューズ

マリー・クワント展 「自由に自分らしく」

休日に渋谷のBunkamuraにて開催中の、マリークワント展に行って来ました。

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美術館の展示に合わせて、映画館で

MARY QUANT 『FREELY YOURSELF』というドキュメンタリー映画も上映されていたので、「一応見とくか」、なんて軽い気分で予約したけれどこれが想像を超えて良かったー!

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ファッションデザイナー、"マリー・クワント"

というだけでなく、魅力的な人となりと、時代の立ち位置がよく分かり、最後にはウルウル涙目、感動的ですらあった!

終戦後60年代70年代の若者カルチャー激動の時代のど真ん中で、

時代を嗅ぎ取る嗅覚、行動力、面白がり力、既成概念からするりと抜ける軽やかさ、家族との関係性、、、、

どこをとっても、これが60年代の女性のはなしなの?

ってくらいにモダン。

この感覚、現代に働く女性たちへの力強いメッセージでもあるなぁ、と、胸にぐっと来るものがあった。

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マリー・クワントって、今ではライセンス生産になってからの服やコスメのイメージだけど、初期の路面店出した頃は、

自分で布買いに行ってミシンかけて縫って並べて売って、、、

って、そんな事してたの?⁉️というハンドメイド感。

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曲線美を強調したマネキンが着るドレスなんて一着もない、ショーウィンドウすら自由。

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小さな街の今まで見た事もないへんてこりんで面白い服屋、が、最終的には世界に広がって行った訳だけど、その根底にずっと変わらす流れていた哲学。

上流階級の2年遅れの服なんて追いたくない。

ファッションは今を着るもの。

自由に、自分らしく。

自分の持ち物にアイデンティティーを吹き込むこと。

ファッションはただのお飾りではない、人生の一部。

 

マリー・クワント自身は写真を撮られたりメディアに出るのが苦手で、意外と表に出てこないけど、現在90歳。

マリー・クワントが最初に路面店を出した通りに、次世代の新風を巻き起こしたのが、ヴィヴィアン・ウエストウッド。(先日亡くなりましたね、、、)

美術館に展示されていた、マリー・クワントのレインコートに、大きな安全ピンをバックルの代用として使っていた作品があったけれど、

安全ピン、、、

パンク、、、

ヴィヴィアン!

もう、次の時代が匂ってるー。

ヴィヴィアンの次世代の、次世代の、、、そのまた次世代の、、、。

意識せずとも知らず知らずに、私の中にもマリークワントがいる。。。

ファッションって面白い‼️

って、装う事を全肯定したくなるようなワクワクする展示でした。

 

映画にも一瞬ヴィヴィアンが出てきて、言っていた、ファストファッション への疑問。

そして、

"気に入ったものを大事に長く使うこと"の大切さ。

 

ま、さ、に、、、

自分の靴を自分で作るなんてのは、

周り周って、、

ファッションの最先端ではないか!

、手で生み出すゆえの自由〜

それぞれの自分らしい靴を、アイデンティティーを全投入して追求していこうではありませんかー!っ

この小さな靴工房にすら、マリー・クワントの精神が、染み渡っているのです❣️

マリークワントも、靴に関しては、「ぴったり来るものに出会った事がない。」

と言って、継ぎ目のないビニールの靴を生産したりしてましたので、

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ハイ、そこは手作業の出番です。ワタシ、ぴったりした靴を作りますとも!!

と、心の中で1人ごちておりました。

 

今月末まで開催されてますので、

小ぶりながらもファッションのウキウキを思い出せる良質な展示&映画。おススメです^_^

 

きさき