kisakishoesの日記

注文靴と靴教室 キサキシューズ

雪の中で



早くも一月も後半に。
なぜ1日はこんなにも早く過ぎていくのか!
そしてなぜこんなに寒いのか!
光熱費が気がかりではないか!

先日の大雪で、工房のベランダはまさに真っ白&なんだか幻想的な気分。
雪は音を吸収してくれるのか、静かな中での作業もいいわーと、
そんな雰囲気に似合う繊細な作業で過ごしてみました。

裁断した革に飾り穴をあける。
オーダー靴は毎回パターンも違うし、同じ人の左右の足すら違いますので、
全てのパーツに対して一枚一枚専用のパターンを作って、それをベースに穴をあけていきます。
つるんとした革の表面に「もっと綺麗になるからね」とお化粧をしてあげるように、
こちらもちょっと緊張しながら話しかける気分で一つづつ、、、、

ブローグと呼ばれる飾り穴は、まだスニーカーなどなかった時代に履かれた登山などのカジュアル仕様の靴に
耐久性を持たせる為、消耗しやすい靴のつま先部分を2枚重ねにして、
その分の重さを減らすため&飾りとして付けられた、と聞いていますが、
現在では靴のデザインのポイントとして、あらゆるスタイルの靴に応用されています。

正直、手間がかかりますが、、、、
すべてのパーツに穴があいた後のすがすがしさはなかなか良い気分。

既成靴では、裁断と同時に金型で一気に飾り穴の模様もつけられて
アッッという間の出来事なのでしょうが、
手でひとつひとつ空けるからこそ出来る微妙なうねりが多分あるはず。
でもどこか一カ所がぴょん!と出てはいけません、、、、

一点を見つめつづけてようやく「終わったー!」と
やる気満々でベランダを雪かきして、滑って
腰を強打。
目の前に星が飛びました。

次の模様に活用しようと思います。
雪の結晶のカタチも綺麗だな。
模様ストック、ためていきたいなーと思います。