たまに生徒さんに聞かれます。
「普段何してるんですか?」
えーと、、、
靴、作ってます‼️😆
ハイ、日々のかなり長い時間を、私はこの小さな工房で過ごしています。
生徒さんにとって基本靴教室は月3回。
一回3時間×3回、だから、約9時間を毎月靴作りに当てている事になります。
一回でもの凄く進む訳ではないので、生徒さんにとって、
'靴というのはもの凄い時間をかけて少しずつ少しずつ進んで行くものだ'
という時間感覚になるのも分かります。
そうすると、私もきっと、教室のない時間はのんびりとチクチク靴作りして、スローなライフを送っているのかな〜?
なんてイメージするのでしょうか?!
私は多分生徒さんの、一か月分の作業を、毎日やっている事になりますが、
それは仕事なので当然ではありますが、、、
今、靴作りが果てしない道のりだと感じている生徒さんには、
足数を上げるごとに、
一足を仕上げていく時間、そして全体像を、もっと空間的に捉える事が出来るようになってくるよ!
と言いたい。
一足の完成は、きっと今感じているような、長い一本道の先の先にある事では無くて、、、
まだ見ぬ一足の靴が空間の真ん中にあり、そこにあらゆる方向から同時に向かっていくような感覚。
今より遠くに行くんじゃ無くて、近づいて行く感じ。
靴作りを始めて
1足目は暗中模索。作業は、点から次の点に移って行くような感覚。だから大変に感じる。
2足目でかすかな記憶を辿り、あれ?こんな工程あったっけ?というあやふやさではあれど、少しずつ点が繋がって部分的に線になってくる。
3足目でようやく、線が繋がって来て、今やっている作業の先を見ながら手を動かせるようになってくる。
靴作りが自分のイメージを具現化する楽しみに変わって行くのは、そこから先の段階あたり。
その先に、
作業を立体的に組み立てられるような、自分の'靴作りの空間'みたいなものが出来てくる。
(場所の事ではなく、自分の中にその空間ができてくる、という事)。
教室に通う生徒さんは、年齢も環境も様々ですが、それぞれの暮らしの中で様々なハプニングも起こりますし、お仕事をされている方も多く、日々の強弱のコントロールは難しい。
そんな中で、
まずは 靴作りをコンスタントに継続する という難しさに直面する事になります。
なので、
・一気に頑張らないで、継続の力を信じてコツコツ続ける。
・多少無駄になっても、3時間のクラスの中で来れる時間だけでも来る。間を空けすぎない。
・作業出来ない時期があっても焦らない。
・ノートをしっかり取る。(作業の写真だけ撮ってもなかなか覚えられません。)
・工程の中で、自分がやろうとして出来なかった事、どんな風に失敗したか、もノートに書いておく
・靴に関する知識に自分なりに触れる
(どういう靴が作りたいのか、自分はどういう靴が好きなのか、をより具体的にしていく作業。これは教室以外でも研究出来ます)
教室でしか出来ない事と、教室以外でも出来る事を並行してモチベーションを切らさない。
それか1番近道かなと思います。
そしてとにかく、ナイフをしっかり手入れしておく。
二足目、三足目、で加速して行って
生徒の皆さんが 自分の靴作りの空間 を自分の中に作って行けるようなガイドを出来るよう、私も頑張ります!
夢を膨らませつつ、小さな事をコツコツと‼️
今年で工房9年目、私も初心に返って、夢を膨らませたいと思います😬❣️
きさき