kisakishoesの日記

注文靴と靴教室 キサキシューズ

教室4年経過

もはや2月。

このペースで進んでいかれたら、今年新しくやりたいことや課題がクリア出来ないまま、また一年過ぎてしまいそうなので、ここいらで時間の感覚をスローにして分解してフレッシュな状態にパックしなおさなければ!!と思った焦り。

具体的には、

-予定通りにこなす為に、予定を入れ過ぎない。=(自分のキャパをわきまえる)

-作業時間を見直す。=(工程ごとのラップタイムを再チェック中)

-新しいことに取り組んだり小さなハテナマークを見つけるたびいちいち問いただす時間を作り出す=(家で勉強できるスペースを確保する。冬は暖房がなくてつい遠ざかるプチ書斎、、、)

これ、ひとまず今年前半の目標です。

 

先日、教室中の生徒さんの一言。

「ちょうど4年経ちました、、、。」

!!

そのOさんは、かつて私の職場=師匠の工房ですでに靴作りを学んでいて、私が独立する際に、ちょうど一足目を作り終え靴作りの楽しみが広がり始め、さらなる 深みにハマるべく、同時進行して 自分の靴と家族の靴と 、靴作りの場を広げるべく、入会してくれたのが4年前。

kisakishoes   BUNDEstudy最初の生徒さんでした。

外部から来て下さった最初の生徒さんは、定年後の趣味として、靴作りをセレクトしたHさん。

バリバリ仕事をこなしてきた後の自由な時間に、いきなりハンドソーンウエルテッド製法で初めての靴作り。

靴を一度でも作った事のある人なら、それがどれ程マニアックで難しくて根気のいる'自由時間'か、分かると思いますが、、、途中何度も恨めしい節を語りながらも、美しい靴を作り上げましたねー!

靴の完成時には、持参したワインを空けてクラスの皆んなに振る舞い、「カンパーイ!!」。。。

自分の靴のブランド名まで決まり、靴も靴底も、ピッカピカに仕上げました。

歩いたら、すってんころりんしそうな位にピッカピカ。

どんなにピッカピカにしてもし足りない位かもしれません。

Hさんは仕上がりまでの全行程において、沢山のため息や喜びをストレートに表現して下さったおかげで、私がずっとやりたかった靴教室という場のスタートに、勢いを与えてくれました。

未だにあのような華やかな出産祝い(靴を木型から抜いて完成させる事をそう呼んでいます。)は無いのですが、、、(笑)。

気づくと4年。

その間様々な個性的なメンバーが靴を作り、または、作り続けています。

靴作りの時間は、私にとっては日常、でも生徒さんにとっては、週に一度の全く異次元の時間。
1足目は特に、次にどんな工程が待っているのか未知な為に、次工程に進む度に「ひぇー!」とか、「できる気がしない、、、」とか、ネガティヴ感覚増殖、怖さや不安がワクワクを超えてしまいがちですが、やってれば 'その人なりに '出来るようになります。
その、「その人なりに」。が、靴作りのめちゃ面白い所なのに、何故か皆それを隠そうとする。。。
もっと失敗を恐れずダイブしながら靴作りしてくれたら、自分なりの上書き作業も出来て、靴作りの楽しさにハマると思います。
基礎は超大事なのですが、そこも同時進行してかないと基礎も出来上がらない。と、自分がそうでしたので。
私自身、そこら辺、もっとオープン、飛び込み、ダイブ、しながら靴作りして行きたいな、と思います。

 

教室は靴作りを初めた当初からずっとやりたかった事の一つなので、こうして時間を重ねる事が出来て嬉しいです。私にとっての日常、以外の時間を色々教えて貰えるのも楽しい。

この先も教室はずっと続けて行きたいです。

 

自作靴、出産祝いの件ですが、、、。

一年かけて、またはそれ以上の時間をかけて作る靴なのだから、出来上がりの時は思い切り自分が主役で、華やかなセレモニーをして下さって大丈夫です。

記念写真では一張羅のスーツで!など自分主役のイメージを固めながら製作のテンション上げて行けたら楽しいですねー。

いちいち楽しむの。

靴作りって、一見華やかでカッコいい響きですけど、実際は下ごしらえ8割、よく雑誌とかで見るそれっぽいシーン2割、、、です。

何がそんなに嬉しいのか?!

みたいな事が楽しめたら靴は作り続けられます。

麻糸の先、めちゃくちゃホワホワ〜!

ナイフ研いだら産毛剃れたー!

ガラス割るの上手くなったら革から極上かつお節出てきた〜!

とか、、、です。

最近、笑いながら型紙を切る生徒さんを見ました。出来上がったウエルトを見ながらニヤニヤしてる生徒さんもいました。

そんな教室がこれからも続き、進化しますように。

明日は教室ないので、集中作業。

ラップタイム、更新しますように。

 

きさき

 

 

 

 

雪の結晶、かかとのすりキズ。

一昨日は久しぶりの大雪でした。

天気予報の通りに午後からしんしんと降り続け、町中が静かな気配の中、1日型紙を切り続け、帰る頃にはふかふかの雪景色。

自宅まで南極越冬隊の気分で、向かい風の中自然と口に入ってくる雪を食べながら、あらかじめ持ってきた登山靴でザクザクとまだ誰も踏んでいない新雪を踏みしめて帰りました。

あー!楽しかった。、、!!

工房のある青葉区エリアはとにかく坂が多いので、ソリでもあったら随分楽しめただろうな、という雪質でした。。。。

が、!ウキウキ気分で家に帰ったものの、かかとを見ると久しぶりに履いた登山靴の固いかかと芯が足に擦れて、ひりひり。ぎゃーっ!皮がむけていました。

お客様や、生徒や、そして自分もなのですが、かかと外側に突起のようなしこりがある足は珍しくありません。

既製靴でも、かかとはちょうど固い芯がある部分なので、歩行時にしこり部分が擦れて足が痛む人が多いようです。

私の場合は、自分の木型にはその部分が擦れないように、あらかじめ木型に補正をして歩行時にしこりが擦れないようにしています。さらに片足は足首が強めに傾いているので当たりが強くなるので、角度調整のパッドも入れています。

修正した状態が当たり前になっていたので忘れていましたが、久しぶりに硬めの既製靴を履いて、自分の足の傾きやしこり部分を再確認しました。応急処置で、翌日当たる部分をかなり強めに長時間部分ストレッチしてみました。

だいぶ楽になりましたが、履くのは一瞬、痛むのは当分。やっぱり靴ってあなどれないですね。。。

自分の足の木型はもちろんのこと、個人専用木型を製作する際には、この突起部分は、計測した数値と位置を木型に正確に反映しないとならないのですが、これがまたなかなか難しい調整でもあります。

出来た靴を実際履いて歩いてもらい、足の動きも見ながら、細かなサイズや位置の微調整を行いますので、その際は少しの違和感でも伝えて頂かねばなりませんし、そのためには履いてみてから後のコミュニケーションも大切になってきます。

教室の場合、1足目を作った生徒は、2足目以降に進む場合は、こちらで削った木型は買い取ってもらい、完全に自分専用の木型として手を加えていくことでさらにフィッティングを上げていくことが出来ます。その際も、やはり歩行した感覚を木型に還していく作業になりますので、自分の感覚、に耳?(足?)を澄ますいい機会です。

足が靴の中に入っている感覚、って本当に様々で、本人が『きつい感じ』と言っていても、こちらの触った感覚では実際はまだゆるかったりと言うことも多々あります。

それは今までどんな靴を履いてきたか?という事も関係していて、人が決めつけて断定出来ることではないのです。が、感覚って変わるし育つ。という事は自分自身も経験してきたことなので、それを教室でもオーダー靴でも、お伝えできたらなと思っています。

初めて自分の木型をベースに靴を作った時、正直、『ふーん、こんなかんじかあ』、、、だったのですが、しばらくその靴を履いていて、久しぶりに自分がかつて一番”ラク”だと思っていた靴を履いた時の衝撃。

『ゆるい。。。。全然足に合ってない。。。!?』。

その間、たった1ヶ月ほどでしたが、感覚が変わったのでそう’感じた’。

感じた、ってあやふやなようで、一番頼れる感覚。

その新しい感覚を、次の靴に還していく際に、『木型」がないと、またゼロスタートになってしまいます。

木型の重要性、オーダー靴は木型がすべての始まり。

教室に通って自分で作るならなおさら、自分の木型を持った所からが本当のスタート。

木型のことをラスト=LAST と言いますが、注文靴において唯一、最初から最後まで使う工具だから。と習いました。

木型は靴作りになくてはならない工具であり、その工具は靴を作る人のもの。

自分の作った木型と向き合って、今年も新しい感覚を探しながら、靴作りして行きたいと思います。

 

きさき

 

 

 

 

 

 

1月 BUNDEstudyスケジュール

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遅ればせながら、

明けましておめでとうございます。

本年も宜しくお願い致します。

今月は

1/10.11.13.14

に授業内ミニ講座を行います。

1月は足の計測講座。

足を正確に測れなければ、木型を作る事も出来ません。

一足作ってからフィッティングを確認したのち、木型修正はご自身で行って頂きますので、その際にも足のどの部分を測るべきなのかあらかじめ知っておくとイメージしやすくなります。

まずは足を測るポイント、測る際に安定した数値を出す為の、手の動きや姿勢など、足を計測する一連の動きを身体を使いながら覚えて頂きたいと思います。

やったことのある生徒も繰り返して行く事で、身体が記憶していきますので是非復習してみて下さい。

クラス内でお互いに測り合いますので、大きな穴の空いた靴下は避けて可愛い靴下履いてきて下さいねー!^_^

 

きさき

憧れへの速度

今年残りがいよいよ差し迫ってきて、年内にならなきゃならない(はず)だった事と、来年に向けてやらなきゃならない事、一度頭を整理して書き出して、スケジュールを組み立てながら、長期の予定、中期の予定、短期の予定、と具体的に組まねばと思っているところです。

教室でも生徒に、目標カード

書いて貰いたいと思いついた。

年末に、配りますので考えて貰いたいなぁ。達成出来た人には忘年会で記念品を進呈しようかな。

 

自身の靴作りを始めた頃に思い描いた目標、自分の工房を持ちオーダー靴を作りたい、教室を開いて一般の方に靴作りの面白さを知って貰いたい、さらには手で出来る靴作りならではの可能性の様々を見つけたい。

は、今年工房スタート丸5年を経て、骨格完成したかな、という感触がありつつ、この先さらには良い肉付きを目指してまた日々新しい段階のトレーニングをしたいと思い始めた一年でした。

 

一番最初に教室に来てくれた生徒が間も無く4回目の忘年会参加、と知り、教室スタート年の忘年会は、私含めて3人だった事を思い出しました。プライベート感満載、、、。いや、それはそれで楽しかった。 笑。

今では幹事をやってくれる生徒がいたり、普段会わない他のクラスの生徒と交流するチャンスと楽しみにしてくれる生徒もいて、私も一年、また一年、と振り返る事の出来る年末行事となりました。

もう今週末!早い!

 

趣味でやるにも仕事として目指して行くにも、やる気をキープしていくための楽しみは、自分で探さないと続かない。

そのための一つが、目標設定。

最初は、目標を立てた所で、そこまでの距離も分からないので、どんどんと目標からズレていくのが相場。

それでも、やはり目標を決めたい。

何が難しかったのか、思い通り進まなかった工程の具体的に何が難しいのか、一つ一つ、まずは認識する事で、それをクリアする。っていう具体的な目標が一つ増える。

そうして、ザックリした目標を具体的な目標に、変えていく。

その際、やれば出来るようになる、って本気で本人が信じないとテンション上がりません。

今、平日クラスも週末クラスも、靴の中に入って見えなくなってしまう革の先芯を、左右合わせて少しずつキヤスリで整えていく作業にハマって早、数週間経過。の生徒が数名、、、。

コツは、よく見る。

しかないので、「えー、見えない」

で、終わってしまうかもしれないのですが、例えば、日常で、何故か気に入ってるコーヒーカップ、それを自分の記憶で似たものを作ったら、同じに作れるか?

それは、底、側面、エッジの角度、助走、どういう要素で繋がっているのか、それをまじまじと見る。

まじまじと見る先に、それそのままは作れなくても、まじまじと見ること、は練習出来る訳です。

靴作りをする事で、そんなふうに、日常でも今までと違う角度で物を見る機会、考え方を知る機会が沢山あって、私は靴作りをする事で発見出来た日常が楽しかった。子供みたいにバカっぽい、「オトナになって野球選手になる」位の目標、ウエルカムです。

例えばみんなが苦しむ糸作り。

決して優等生ではなかった私も苦しんだから、モヤモヤ感、上手く行かないときのどん詰まり感、凄くわかる。

でも、今は、何が難しかったのか分からない。それくらい、出来るようになるだけの事。

その先に、どういう靴を作りたいのか、私は私で、生徒は生徒が、考えていけば良いと思います。

 

私、10年以上師匠の工房に生徒として、スタッフとして通いましたが、秋の発表会的イベント、年末の忘年会、多分、一回も休んでません。

未だに。笑

居場所がある、って楽しい。

生徒が、お客様が、そう思える場所になりたいです。

今年も、色々な、出会いを頂きました。

今日は年内最後の休日か?!

風邪気味なので一刻も早く治します。

忘年会待ってるから!

 

 

 

 

 

 

 

その先

今日の授業で一人木型を抜いて、靴が完成しました!

履き口浅めの女性らしいoxford。

革も作ってるうちにいい感じに経年変化して、思いがけずそれがまたいい色になっていました。

年内に仕上がって嬉しい嬉しい^_^!

仕事が忙しくてなかなか来れない時もあったり、その分振替でがっつり集中して作業したりと、強弱ありながらもコツコツと続けて、ていねいな素敵な靴になりました。

家でピカピカに磨いて来るみたいなので、次回来たら中敷を作って、さらには自分のブランド名を焼き入れて貰おうと思います。

やっぱり出来上がりは楽しいなぁ。

一足作るのはそんなに簡単にはいかないけれど、その先の、景色、自分、靴作り、を見てもらえると嬉しい。まだまだ先があって、自分の靴が自分で作れることが、もっと 'やれば出来ちゃう'事になって欲しい。木型を抜いた生徒を見るたび思います。自分の靴作りはどこへ行きたいかイメージ大事です。技術はその後必要な分自然に吸える。自然に、、、というか、技術は技術なのでやっぱり反復や訓練は必要なんだけれど、先に'自分はこんな感じ!'がないと必要な技術が自分に入ってこない。

'自分は'こんなのが作りたい!

を大切にして行きたいなと思います。

 

 と、いう私も今年一年の出来事を追ってみたり、思う事が色々あるのに、書くのが追いつかない日々を反省。

あまり気負わずに、簡単でもいいから思いついた事、つらつら書く事を始めようかと思います。

やろうと思いついた事を先延ばしにしない事にした、

って今日木型を抜いたOさんがのんびりと話していたので、影響されようと思います。^_^

今から。

さ、

明日は、、、縫いと型紙仕事。

先に縫い、だな。

 

 

12月 BUNDE study スケジュール

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今年も早12月。

あっと言う間に一年が経ちますね!

教室は月3回 ✖️12ヶ月✖️一回3時間。

一年通してしっかり授業に出たとしても、108時間。

どんなに簡単な靴でも手で最初から作ろうと思えば50時間はかかる。

と最初の学校で言われた気がしますが、かなりざっくりした目安ですが、教室に通う中で50時間で作れたら今年、2足は完成したはず、、、!?

ですが、実際はそんなにうまく行きません。失敗したり、思うようにならなかったり、何が失敗なのか分からない、暗中模索、ナイフが上手くとげない、研いだけど上手く使えなかった、しばらく休みがちでそもそも何をしていたのか忘れた、とか、進まない理由はいくらでもあります。が、取り組んだ時間はウソつかない!

今年も数名の生徒が木型を抜き、足を入れ、フィッティングを確認し、木型を自分で修正し、少しずつ靴作りの課題を自分なりに発見していく段階まで進んだように思います。

自分の木型があって、その上で靴作りしていく。もの凄く、何度考えても贅沢な事です。

この時代に、一年かけて一足出来るかどうかの靴作りなんて、ちょっと冷静に考えたら、、、うーん、かなりクレイジー、、、。

でもそうしてゆっくりでも積み上げていった先に、ふと以前苦手だった工程が上手くなってたり、意外と上手く出来たり、それは続けた先にしかないから、

焦らずでもコツコツと。

また来年に繋がる12月の作業にして貰いたいと思います。

 

12/15金曜日は青葉台の居酒屋さん

'喜一也'さん

で忘年会です!

https://www.google.co.jp/amp/s/s.tabelog.com/kanagawa/A1401/A140202/14002809/top_amp/

(20:00〜22:00)

4500円飲み放題!!

 

教室内で参加をカウントしてますが、以前の生徒や最近参加出来ていない生徒も、是非靴仲間同志 、日頃の靴作りの野望や悩みや靴作り以外の悩みや夢を語りあいましょう!

前日までに連絡下さい。

ラストラン、12月のプチ講座、特別講座もあります。頑張ろう!(私も)

 

きさき